商標「NACHI」の由来
NACHIブランドは、日本/大和のルーツである熊野の那智大社に由来し、高い事業意欲を表わしたものです。
1929年(昭和4年)、昭和天皇が国産奨励の産業視察のため関西に巡幸されたおり、大阪市庁で、優秀国産品として、不二越のハクソー(金切鋸刃)をご覧になりました。
初代社長・井村荒喜は、この破格の栄誉にいたく感激し、そのときの陛下のお召艦である最新鋭の国産巡洋艦「那智」の艦形をバックにして、NACHIマークをつくり、商標としました。創業まもない地方の小企業の製品が天覧に供されたことは、すぐれた着想と研究開発の成果であります。昭和天皇の即位の御大典と不二越の発足が重なる、新しい時代の潮のなかから生まれた商標です。

国産第1号の重巡洋艦「那智」