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光ファイバー通信部品の高精度・高能率加工機械
「ナノフェーサ」を開発

2004年5月18日
株式会社不二越

 ナチ不二越は、光ファイバー通信用部品を高精度、高能率に加工する超精密複合加工機械「ナノフェーサ」を開発し、2004年5月から販売を開始する。これにより、光通信部品分野の市場を拡大し、プレシジョン事業の業容拡大をはかる。

1. 開発の背景
  • プレシジョン事業のとり組み
    • 当社は、機械加工技術、制御技術、要素部品技術を併せもつ複合型事業経営のつよみを活かし、超精密加工分野において、高精度、高機能、高信頼性の加工システムを提供している。
    • 主力の精密レンズ金型、半導体、および電気・電子部品分野に加え、光通信部品分野向けの超精密加工機械を充実し、プレシジョン事業の柱として育成をすすめている。
    • 光通信部品用の超精密加工機械については、これまで、光ファイバーアレイ加工用の精密スライサ、フェルールなどの内径仕上げ加工用のジェットフィニッシャを投入し、市場から高い評価を受けている。
    • 今般、光コネクターの端面仕上げを、研削からラップ工程まで、1台の機械で加工することが可能な超精密複合加工機械「ナノフェーサ」を市場投入し、拡大が期待される光通信市場で確固たるポジションを確立する。
  • 光通信市場の動向
    • 通信分野では、高速大容量化、マルチサービス化(インターネット、電話、テレビ放送など通信の統合サービス)がすすみ、インフラ整備の主役が光ファイバーへと移行することに伴い、光コネクター部品の需要が拡大すると予想される。
    • 光コネクター部品の接続端面は、ナノレベルの平面度と面粗さが要求される。これまでラップ盤による加工が主力であったが、品質・コストの両面から、より高精度で、高能率な加工ニーズが高まっている。
2.「ナノフェーサ」の特長
  • 高精度仕上げ
    • 研削+テープラップ工程の採用により、光コネクタ部品の端面を、ナノレベルの高精度に加工。
      • 平面度:0.1μm/10mm
      • 面粗さ:0.003μm
    • カップ砥石による粗研削・仕上げ研削、テープラップ工程を、1チャック(段取り替え無し)で加工できるため、工程ごとの調整が不要で、オペレーターの技能を問わず、安定した高精度加工が可能。
  • 高能率加工
    • 従来のラップ盤による粗加工から中・仕上げ加工という方法に対し、研削とテープラップの連続加工により、生産性を6倍に高めることができる(加工時間が1/6に)。
    • また、粗加工から仕上げ加工までの3工程を、ナノフェーサ1台で対応ができるため、機械設置台数を従来の1/3にすることが可能。
3.ねらいの市場と売上目標
  • ねらいの市場
    • 光通信市場からの引き合いは活発であり、すでに数社から受注済みである。国内外のユーザーをターゲットに成功事例を水平展開する。
    • また、HDDや液晶ガラスなど、研削後にラップ仕上げを要する分野に対して、用途開発をすすめる。
  • 売上目標
    • 販売価格:40百万円/台
    • 売上目標:年間10億円(25台)
以上
問い合わせ先 (株)不二越 機械工具事業部(プレシジョン)
TEL 076-471-2104(直通)
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