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免震システム事業について(取材対応メモ)

2004年6月7日
株式会社不二越

 阪神淡路大震災(1995年1月)以来、地震対策として、精密機器や美術品などの免震に対するニーズが高まっている。
 当社は、機械加工、機能部品、材料を併せもつ複合事業型のシナジーを活かして事業を展開しており、ベアリングの転がり技術と、油圧機器の制御技術を活かして、転がり支承タイプの住宅用免震装置を有力住宅メーカー(大和ハウス工業株式会社)と協同開発し、市場投入した(2003年11月)。
  その「住宅用」のノウハウを応用し、精密機器や美術品などを地震から守る免震台「マグニクレードル」を開発(2004年6月)。すでに、日本アイ・ビー・エム株式会社のコンピュータサーバーの免震システムとして採用されている(2004年5月)。
  今後も、環境・リスク対応型商品を市場投入し、社会的な使命感をもってとり組む。

1.「マグニクレードル」の特長
*地震から保護するゆりかご、マグニ(MAGNITUDE)、クレードル(CRADLE=ゆりかご、架台)
  • 転がり支承(ベアリング)を採用し、地震の衝撃(地震時に発生する加速度)を1/5〜1/10へ縮小。
  • 油を使用しないクリーンな摩擦ダンパーを採用し、揺れを抑制。
  • 当社独自のオルダムバー*機構を採用。ねじれや浮き上がりを防止し、縦方向の揺れにも対応。

    *上下のプレートに接したロの字状の連結棒。プレートに固定された支持ブロックの間で摺動摩擦を発生させて、揺れエネルギーを吸収する。

  • 大幅にコンパクト化。他社に比べて、設置スペース30%削減、高さ(厚み)は2/3。
  • プレートユニット単位で分割、再組み立てが可能。再配線等が不要で、既設サーバーへ取り付けが容易。プレートユニットをつなぐ連結棒の調整や、複数のユニットを連結することにより、全体のスペース調整が可能。
  • 積載荷重は1,200kgまで対応。
2.ねらいの市場と売上目標など
  • 免震市場は、これからの市場。ねらいの市場としては
    • コンピュータサーバー
    • 美術品・工芸品
    • 各種精密試験装置
    • 医療機器
    • 病院の薬品棚、コンビニの陳列棚
    など、用途の拡がりを期待。
  • 当面の売上目標 年間5億円程度
  • 発売開始 2004年6月から
  • 分野が広い商品であり、流通や売り方を限定しない。
3.基本的なスペック
(免震性能)
  • 最大入力加速度818galに対して最大応答加速度90galまで可能
    <試験条件>入力地震波:神戸波、積載重量:900kg
(寸法)
  • プレート幅:330mm
  • 総ユニット幅:910〜1,110mm
  • 奥行き1,000〜1,200mm
  • 高さ100mm
(重量)
  • 1プレート:60〜65kg
  • 総ユニット:120〜130kg
(許容積載重量)100〜1,200kg
以上
問い合わせ先 (株)不二越 開発本部
TEL 076-423-5118(直通)
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