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ニュースリリース

世界標準超硬エンドミル
「GS MILLラジアス」、「GS MILLスロット」、「GS MILLヘビー」を発売

2006年11月2日
株式会社不二越

 株式会社不二越と住友電工ハードメタル株式会社は、協同開発品「GS MILL」のシリーズ拡大として、「GS MILLラジアス」、「GS MILLスロット」、「GS MILLヘビー」の三品目を開発した。これにより、GS MILLのラインアップは全9品目となり、カスタマーの多彩で高度な加工ニーズに対し、シリーズをあげてサポートしていく。
 不二越と住友電気工業株式会社(現:住友電工ハードメタル)は、1999年に工具事業について包括的な業務提携を行ない、商品開発から製造、販売・サービスまで、広範囲な領域で協力関係を深めてきた。とくに、商品開発面では大きな成果を上げており、協同開発商品は今回で21品目に達する。

1.「GS MILLラジアス」
 
  • 開発の背景
    • コーナRが必要な金型や機械部品の分野において、高能率化と優れた転写性が要求され、とくに、金型の粗加工においては、加工能率の高さからラジアスエンドミルが採用される傾向にある。
  • 特長
    • 今回開発した「GS MILLラジアス」は、新しいコーティング膜の採用により、長時間の連続加工というシビアな条件下においても、エンドミルのコーナR形状がくずれにくく、安定した加工を可能にした。
    • 新コーティングの特長は、潤滑性、耐酸化性に優れたAlCr系のGSコーティングを採用し、エンドミルのコーナR部からの切りくずを素早く排出させ、切削熱が工具の刃先や被加工物に蓄積しにくくした。また、コーティング膜の耐熱性を1200℃まで高め、生材から焼き入れ鋼(55〜60HRc)まで、幅広い領域での使用を可能にした。
  • 用途、売上目標
    • 用途:金型、機械部品(生材〜高硬度60HRc)の高能率な側面加工、形彫り粗加工など
    • 寸法範囲:φ3.0×R0.2〜φ16.0×R2.0まで29サイズ
    • 売上目標:年間1億円(発売開始後1年間 両社合計)
    • 発売開始:(不二越)2006年11月1日 (住友電工ハードメタル)2006年12月予定
2.「GS MILL スロット」
 
  • 開発の背景
    • 昨今の機械部品は、BT30に代表される小型のマシニングセンターで量産加工されるケースが増加している。また、純鉄や低炭素鋼をはじめとした軟磁性材料が増加するなど被削材が多様化し、さらに、軽量化をねらいとした薄板化がすすむなど、機械加工の難易度が年々高まっている。
    • これらの加工においては、マシン自体の剛性やワーク・クランプ剛性の低さ、被削材の難削化に起因するバリ、びびりの発生が起こりやすくなっている。
  • 特長
    • 今回開発した「GS MILLスロット」は、ねじれ角と溝形状の最適化など、切削抵抗を抑制する工具設計により、悪条件下においてもバリ、びびりの発生を最小限に抑える。
    • コーティングは、潤滑性、切りくず離れに優れたAlCr系の新GSコーティングを採用し、エンドミルが摩耗しても切りくず排出性の変化が少なく、さらに切削抵抗の変動が小さいため、安定した加工を可能にする。
  • 用途、売上目標
    • 用途:機械部品(軟鋼・低炭素鋼〜中硬度50HRC)、金型等の高能率ポケット溝加工など
    • 寸法範囲:φ3.0〜φ16.0まで8サイズ
    • 売上目標:年間1億円(発売開始後1年間 両社合計)
    • 発売開始:(不二越)2006年11月1日  (住友電工ハードメタル)2007年1月予定
3.「GS MILLヘビー」
 
  • 開発の背景
    • ここ3年程の間に、金型や機械部品、自動車部品の加工ラインにおいて、省スペース、低コストからBT30番の小型マシニングセンターの設置が飛躍的に増加してきた。従来、中・大型マシニングセンターで行なっていた粗〜中仕上までの加工を、市場に普及した小型機で行ないたいというニーズが高まっている。(従来はBT40〜50番の中・大型機が主流であり、粗〜中仕上までの加工には、スローアウェイ工具かφ20前後のソリッド工具が採用されていた。
    • 小型マシニングセンターは、中・大型機に比べ低剛性のため、従来工具では回転数や送り速度を下げざるを得ず、加工能率、加工品位が低下するという問題があった。
  • 特長
    • 今回開発した「GS MILLヘビー」は、ハイスエンドミルで定評のあるヘビーニック配列技術を応用し、小型マシニングセンターでの使用時も、びびりを発生せずにRy10μm以下の優れた面粗さを実現するなど、高能率、高品位な中仕上げ加工を可能にした。
    • また、コーティングは、潤滑性、耐酸化性に優れたAlCr系の新GSコーティングを採用し、最も負荷の高いニックのコーナ部分の損傷を抑え、長時間加工でも安定した加工品位が得られる。
  • 用途、売上目標
    • 用途:機械部品(軟鋼・低炭素鋼〜中硬度50HRC)、金型等の高能率中仕上げ加工など
    • 寸法範囲:φ6.0〜φ20.0まで7サイズ
    • 売上目標:年間1億円(発売開始後1年間 両社合計)
    • 発売開始:(不二越)2006年12月1日 (住友電工ハードメタル)2007年1月予定
以上
問い合わせ先 (株)不二越 経営企画部 TEL:03-5568-5210(直通)
住友電工ハードメタル(株) TEL:072-772-4531(直通)
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