ニュース

ニュースリリース

2018年11月2日

超硬素材の内製化について

1.当社のとり組み

当社は、1928 年、切削工具の国産化を目指し創業。その後、「より良い製品を作るためには優れた素材が必要」と切削工具の素材となる特殊鋼の内製化を開始。以来、材料から製品に至る切削工具の一貫生産体制を構築してきた。

近年、切削加工条件の多様化から、超硬工具の需要が拡大するなかで、2015 年に超硬材料開発プロジェクトを立ち上げ、材料開発、製造技術開発にとり組み、独自のノウハウを確立。当社は、今後、新しい高性能・高品位な超硬素材を安定供給することで、超硬ドリルの性能向上に貢献し、ひいてはユーザーの生産性向上とコストダウンに寄与していく。

2.超硬素材の内製化

(1) 狙い・目的

超硬工具においては、生産性向上ニーズに対応するため、高速・高送り加工が要求され、それに伴ない素材・材料にも、高靭性、高耐摩耗性が要求されている。今般、当社は、新超硬ドリル、アクアREVOドリル専用の新材料を開発したことで、ドリルの飛躍的な性能向上に貢献する。

(2) 開発素材

独自の合金設計により、高い耐摩耗性と高靭性を両立する「アクアREVOドリル」専用の超硬母材。

(3) 内製化の特長

① 材料技術面の優位性

工具部門と協働し、切削試験での性能確認を適宜進め、最適性能を実現。当社独自の成分設計と、金属炭化物の粒度、均一性を厳しくコントロールした焼結技術で、硬さと靭性を兼ね備えた新素材を開発。製造条件の最適化も図り、製品品質を向上した。

② 生産技術面の優位性

シンターHIP炉をはじめとした最新鋭の設備による生産ラインを構築し、高品質な超硬素材を製造。一方で、当社独自のロボットシステムによる自動化ラインを導入することで、品質の安定化、大幅な生産性向上を実現した。

③ 開発投資の内容

投資内容 新専用工場の建設、押出成形機・シンターHIP炉をはじめとした最新の製造・検査設備の導入など
投資金額 約20億円

シンターHIP炉

加工用ロボットシステム

3.今後のとり組み

今後は、工具部門のニーズに対応したオリジナル高性能材種の開発を継続するとともに、スカイビングカッターなど、ラウンドツール以外の超硬合金素材の開発も進める。あわせて、超硬素材の外部販売も検討していく。

以上
問い合わせ先 (株)不二越 経営企画部
TEL:03-5568-5210
FAX:03-5568-5215
インターネットからのお問い合わせ