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アセアン・国内でハイスドリルの生産体制を拡充(取材メモ)

2011年10月
株式会社不二越

 ナチ不二越は、ハイス(特殊鋼)ドリルの生産体制を増強する。シンガポールならびにフィリピンの工場を、新興国を中心に需要が拡大する標準ドリルの生産・供給拠点と位置づけ、生産能力を増強する。また、日本国内のドリル工場は、高精度・高能率ドリルの生産に特化し、国内や欧米、東アジアのカスタマーへの供給体制を拡充する。

1.ハイスドリルの需要動向

(1) 新興国市場で標準ドリルの需要が拡大
 中国やアセアンなど新興国市場では、自動車や一般産業機械、電機・電子分野をはじめとした鉱工業生産の拡がりを受けて、標準ストレートドリル、テーパドリルの需要が大きく伸びている。また、国内においては、ホームセンター向け標準ドリルの需要が拡大。

◇標準ドリルの受注本数の伸び率(08年→11年)
 ・全世界で25%増(うち中国60%増、インドネシア45%増)


(2) 高精度・高能率ドリルの市場形成へ
 国内や欧米では、切削条件により、ハイスドリルと超硬ドリルの使い分けがすすむ一方で、コストパフォーマンスに優れ、超硬の領域をカバーする高速・高精度なCSドリルの需要が伸張。さらに、東アジア、アセアン諸国での採用が急ピッチですすんでいる。
(CSドリル:シリンドリカル・シャンクドリル、主にNC工作機械に搭載)

◇CSドリルの受注本数の伸び率(08年→11年)
 ・全世界で2倍へ (うち国内2.5倍、海外70%増)

 標準ドリル、CSドリルとも、自動車や二輪、一般産業機械、電機・電子分野における機械加工に欠かせない工具であり、今後も国内外で一段の需要拡大が見込まれる。

2.国内外で生産体制を拡充

(1) 当社のスタンス
 ハイスドリルの世界トップメーカーであることを認識し、中長期的に国内外で圧倒的な生産体制を構築していく。今回第1ステップとして、2012年(中期計画の最終年度)までの世界需要を想定し、シンガポール、フィリピン、日本国内の既存工場において、生産設備の増強を行なう。

(2) 設備投資の概要
a. シンガポール・フィリピン工場に生産ラインを増設する
b. 国内ラウンドツール工場の生産能力を拡充する

a. b. あわせて
・設備投資金額:約10億円
・設備投資効果:全世界でハイスドリルの生産本数を約30%超拡大 (2012年2月〜)

◇ドリルの世界生産本数:2011年3,000千本 → 2012年4,000千本/月体制へ

以上
問い合わせ先 (株)不二越 経営企画部
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