ニュース

ニュースリリース

“高速&コンパクト”重可搬ロボット「MC350」を市場投入
    自動車・産業機械分野の生産ラインの高効率化を実現する

2012年9月19日
株式会社不二越

 ナチ不二越は、高速&コンパクト、広い動作範囲と高い搬送能力を持つ重可搬ロボット「MC350」(350kg可搬)を開発、8月から本格的に市場投入した。当社が得意とする高速・重可搬ロボットの技術を活かし、自動車・産業機械分野など幅広いカスタマーの多様な工程において、高効率な生産ラインを提供する。

1.市場のニーズと当社のロボット事業の特長

 昨今、自動車・産業機械分野の生産ラインでは、品質向上に加えて、サイクルタイム短縮による生産性向上、少人・省スペース化によるコスト削減、フレキシブル化等のニーズが一段と高まり、人手や専用装置での作業を高機能なロボットに置き換える動きが強まっている。

 当社は、機械工具や部品事業で培ったメカニカル技術、制御技術を活かして、自動車や産業機械分野の溶接、搬送、機械加工等の工程をターゲットとしたロボットシリーズを展開し、市場から高く評価されている。

 とくに、切削工具、ベアリング、油圧機器、特殊鋼など社内の多様な生産ラインに自社製ロボットを導入し、生産性や品質の向上、コストダウンを推進するなかで、ロボット本体および制御装置の高速・高機能・コンパクト化、システムエンジニアリング力の強化、そして、多彩なアプリケーションとハンドやセンサーなど要素技術開発にとり組み、社内で蓄積した技術・ノウハウをカスタマーへ提供。高度化する市場ニーズに応えている。

2.MC350の特長

(1) クラス最高速によりサイクルタイムを10〜15%短縮
 CAEを活用した軽量化・高剛性設計と、最新のモータ制御を採用したFD制御装置の組み合わせにより、350kg可搬クラス最高速を実現。サイクルタイムは当社従来機に対して10%短縮、さらにロングストロークの搬送動作では15%短縮(当社規定動作)し、生産性の向上に大きく寄与する。

(2) コンパクトかつ広い動作範囲
 重可搬ロボットで一般的なリンク機構やカウンターウェイトを廃止、さらにバランサ機構をロボットアーム内に収納することにより、スリム化・省スペース化(旋回干渉半径:従来機比10%減)を実現。一方、動作範囲は、従来機に対して最大リーチを約10%拡張。省スペースと広い動作範囲により、高効率なライン設計を容易にした。

(3) 余裕の手首トルク
 重可搬用途に不可欠な手首トルクを大幅アップ。350kg以下のワークでも、形状によっては手首の負荷が大きくなることから、可搬重量以上(400〜500kg可搬)のロボットを使用せざるを得ないケースがあったが、手首トルクを従来機比165%と飛躍的に向上したことにより、多様な形状に広範に対応できるようになった。

(4) 高精度な繰り返し精度
 ロボット本体の要素部品の改良など高剛性化を推進し、動作位置での繰り返し精度を従来機に比べ2.5倍に高め、重量物搬送で精密な位置決めを実現した。

3.今後の取組み

(1) 自動車分野向けを拡大
「超速スポット溶接用ロボットSRAシリーズ」と組み合わせることで、自動車の組立ラインのサイクルタイム短縮・生産性向上に大きく貢献する。これを武器に、日本や欧米、さらには中国など需要拡大が顕著な新興国の自動車メーカーをターゲットに市場開拓をすすめる。

(2) 重可搬タイプのラインナップを順次拡充
 高速・コンパクト・高精度な重可搬ロボットのシリーズ化をすすめる。

(3) 販売開始:2012年8月

(4) 販売目標:500台/年(2013年度)

以上
問い合わせ先 (株)不二越 経営企画部
TEL:03-5568-5210
FAX:03-5568-5215
インターネットからのお問い合わせ