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ニュースリリース

生産ラインをシンプル・スリム化
コンパクト&パワフル MQLパワーセル「DH314」

2012年11月16日
株式会社不二越

 ナチ不二越は、自動車分野における生産ラインのシンプル・スリム化、ライン規模のダウンサイジングによる設備コストの削減、ラインの変種変量生産などに応えるMQLパワーセル「DH314」を開発した。

1.市場のニーズと開発の背景

 当社は、クランクシャフトの深穴加工に特化した、高能率・省スペースタイプのMQLパワーセルシリーズを2003年から市場投入し、順次ラインナップを拡充してきた。

<MQLパワーセル シリーズ>
(1) DH524 ・・・ MQL加工*を採用し、クランクシャフトの深穴ノンステップ加工を可能にした高能率・省スペースタイプ
(2) DH514 ・・・ 「DH524」に、機械の奥行き・高さを大幅に低減した高能率・コンパクトタイプ
(3) GH423 ・・・ 「DH524」に、ボーリング加工まで可能にした高出力タイプ、径補正機能もオプションで対応

 近年、自動車市場は、需要変動幅の拡大と、小型自動車へのシフトが顕著になるなかで、自動車メーカーからは、変種変量ラインの構築を狙いとした工場の省スペース化、小型エンジンの生産拡大に伴うライン規模のダウンサイジング、ライン稼働状況の見える化などのニーズが強まり、シンプル・スリムで高付加価値を生み出す工作機械が望まれている。

今般、パワーと加工能力・機能を維持しながら、さらなる小型化を追求したMQLパワーセル 「DH314」をシリーズに追加した。

*MQL加工:Minimum Quantity Lubrication
 極少量の切削油剤を噴霧しながら加工する方法(セミドライ加工)

2.DH314の特長

(1) 小型クランクシャフトやミッションシャフトをターゲットに、省スペース化を実現
 従来機「DH524」に対し、設置面積を37%削減し(床面積4.8m2→3m2)、ライン規模のダウンサイジングに貢献。さらに、高さをオペレータの視点より低くおさえ(同17%減)、機械やライン全体の稼動状況を確認しやすくした。

(2) 高剛性化により、工程集約が可能
 新採用のユニット構造と回転テーブルのベッド一体化により、従来機と同等以上の剛性を確保したことで、小型加工機でありながら、従来のMQL加工によるノンステップ深穴加工はもちろんのこと、フライス・ミーリング加工などが可能。様々な工程を集約し、高付加価値を生み出すことができる。

(3) 省エネ化
 当社開発の省エネタイプコンパクト型可変ポンプユニットを採用し、省エネ化を図った。

3.仕様
  • 機械サイズ(幅×奥行き×高さ):1,000×3,000×1,570mm
  • ストローク(X・Y・Z):340×125×460mm
  • 主軸回転数:8,000min-1
4.今後の取り組み

 「DH524」、「DH514」、「DH314」および「GH423」の計4シリーズで、日系自動車メーカーへの深耕はもとより、エンジン・ミッションの国産化がすすむ新興国をはじめとした、世界の自動車メーカーのニーズに応えていく。

5.販売開始

2012年11月から受注を開始する。

6.販売目標

MQLパワーセルシリーズ全体で、2015年度の売上高40億円をめざす。

以上
問い合わせ先 (株)不二越 経営企画部
TEL:03-5568-5210(直通)
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