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ニュースリリース

2015年9月3日

自動調心ころ軸受の新シリーズを市場投入

1.当社のとり組み

当社は、材料から部品、そして製品までを一貫生産する総合機械メーカーとして、独自性の高いボールねじサポート軸受や薄肉軸受などの高機能な産業機械用軸受の開発・販売をすすめてきた。

そして、自動調心ころ軸受については、減速機や製鉄設備を中心に、世界最高クラスの高負荷容量が評価され、国内シェア約2割を占めている。

今般、当社は、自動調心ころ軸受のラインナップに、新たに2シリーズを追加、国内外の産業機械市場における高性能化ニーズに対応し、マーケットシェアの拡大を目指す。

2.新製品概要

・ 自動調心ころ軸受「EXQシリーズ」

EXQシリーズ

(1) 狙いの市場

製紙・製鉄設備、建設・農業・鉱山機械、減速機など、産業機械分野全般

(2) 市場ニーズ

自動調心ころ軸受は、球面形状の軌道ところにより、調心性を有し、他の軸受と比べ高負荷容量、かつ取扱いが容易なことから、幅広い産業機械分野で採用されてきた。そして近年は、産業機械の高性能化を背景として、更なる高アキシアル荷重(※)と、高速回転への対応ニーズが高まっている。

今般、当社は、幅広い産業機械分野での高負荷・高速化ニーズに応えるため、自動調心ころ軸受「EXQシリーズ」を市場投入する。

(3)特長

a. 耐アキシアル荷重性の向上

内部形状の最適化により、従来品に対し、耐アキシアル荷重性能を最大25%向上。従来、自動調心ころ軸受の使用が困難とされた高負荷領域での使用を可能にした。

b. 許容回転速度アップ

ころの回転状態を安定させ、軸受の発熱を小さくしたことで、従来品対比で約10%増の世界最高クラスの許容回転速度を実現、産業機械の高速化・高効率化に対応し、生産性向上に貢献。

c. 200℃対応

熱安定化処理を標準とし、高温下(200℃まで)での使用環境にも適合。

d. 高い耐衝撃性能

保持器の耐衝撃性能を大幅に向上させた「EXQ-V仕様」を設定し、鉱山機械をはじめとした過酷な使用環境下にも対応。

(4)ラインナップ

軸受外径52mmから280mmまでの109形番を展開。


※アキシアル荷重(負荷)とは

軸受の回転軸と平行にかかる荷重。スラスト荷重とも呼ばれる。

(補足)

大型機械設備などの一般産業機械では、軸のたわみが大きく、また構造上、取付誤差が生じやすいことから、回転軸に垂直にかかる荷重(ラジアル荷重)に加え、アキシアル荷重にも対応する自動調心ころ軸受が用いられることが多い。

・ スラスト自動調心ころ軸受「EXS1シリーズ」

EXS1シリーズ

(1) 狙いの市場

射出成形機を中心とした産業機械

(2) 市場ニーズ

スラスト自動調心ころ軸受は、射出成形機、竪型ポンプ、船舶のスクリュー部など大きなアキシアル荷重を受ける部位で使用されてきた。
そして射出成形機については、駆動方式の電動化に伴い、消費電力削減、環境負荷低減、メンテナンスフリー化がすすめられ、更に近年、生産性向上に向けた高速化・急加減速化への動きが高まっている。

今般、当社は、射出成形機の電動化による高速化と、メンテナンスフリーに向けたグリース潤滑に適合したスラスト自動調心ころ軸受「EXS1シリーズ」を市場投入する。

(3)特長

a. 許容回転速度のアップ

保持器の形状最適化と表面処理、ころ端面の精度向上により、回転時の抵抗を大幅に低減し、 低昇温を実現することで、従来品対比で約30%増の世界最高クラスの許容回転速度を可能にし、射出成型機等の高速化に対応。

b. グリース潤滑への適合

保持器形状の最適化などにより、回転時の挙動を安定させるとともに、保持器ガイド部へのグリース供給を円滑にし、低昇温を可能にした。これにより、オイル供給装置などが不要になり、環境対応、メンテナンスフリー化に寄与。

c. 長寿命

内外輪の軌道及びころ形状を最適化することで、接触面応力を均一化。高サイクルの使用環境においても、従来品に対し約2倍の長寿命化を実現。

(4)ラインナップ

軸受外径130mmから320mmまでの14形番を展開。
今後、追加8形番についても、順次展開予定。

3.発売時期と販売目標
(1) 発売時期 2015年9月から、世界同時発売
(2) 販売目標 2017年度には、自動調心ころ軸受全体で1.3倍(2014年度対比)の売上拡大を目指す。
以上
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