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ブルームバーグテレビジョン 社長インタビュー(2004年3月12日)

ブルームバーグテレビジョン :
国内・海外の金融市場に関するニュースを配信。国内では経営層、機関投資家など向けに投資に役立つ情報や分析を提供。

Q.第1四半期(12〜2月)の見通しは

2003年12月から、この2月の第1四半期は、概ね、公表ベースを上回るペースで推移しています。受注の動向は、全社で前年同期に比べて、8%程度増加しています。

  事業の概要と併せて申し上げますと、不二越は、”NACHI”を世界ブランドに仕立てるため、3つの事業分野でビジネスを展開しています。
  1つは、工作機械、超精密機械と切削工具、そしてロボットシステムという、マシニング、機械加工プロセスの分野。
  2つ目は、ベアリング、油圧、自動車部品という高い機能をもつ重要部品の領域。
  3つ目は、特殊鋼とコーティング、熱処理システムというマテリアルの分野です。

  現在、この事業分野の中で、とくに機能部品が好調で、前年同期比で10%を越えるプラスですし、また、切削工具、工作機械やロボットなど、マシニング分野の需要も、盛り上がりつつあります。

Q.中間決算に向けては。市場環境も含めて

  いま、機械メーカーを取り巻く市場環境は、一言で言えば、アメリカ・中国という海外市場向けに支えられています。反面、これらは懸念材料でもあります。
  一方、ここへ来て、日系企業の設備投資意欲が強くなってきていますので、分野、あるいは企業によってデコボコが出てくると思いますが、2004年中は、高い水準で続くものと期待しています。

  そうした中で、ナチ不二越の3月から5月という第2四半期も、第1四半期と同じ水準で推移する見込みです。

  したがって、2004年5月の中間決算では、公表している営業利益42億円、20%増益というラインに、若干、上乗せできると思っています。

Q.中期経営計画について

  中期経営計画では、2003年度の連結ベースの経常利益62億円、売上利益率4.2%を、2006年度において100億円、6.4%に引き上げたいというものです。

  当然、配当についても、現在の1株あたり3円、6%という水準から、少なくとも、5円、10%を目指しています。


 中期経営計画に「ナチビジネスの展望」というタイトルを付けています。「ナチビジネス」とは、不二越のこの3つの事業を、複合させ、連環させて、世界市場において、技術と市場の面でのシナジーを発揮することにあります。
  この経営施策は、ユーザーの世界最適調達という方式に、よくマッチするものと思っています。
  そして、海外事業比率については、現状の34%から40%に引き上げていきます。

Q.提携について

  企業間の提携を重要な経営戦略に位置づけています。
  自社だけで補完しきれない経営資源、特にコア技術、応用技術については、内外の有力なメーカーとアライアンスを組んで、協同事業をすすめております。

  この4、5年で、10本以上の組み合わせを手掛けてきています。
  おもな提携企業は、切削工具分野で住友電工、ロボット分野でダイヘン、韓国のサムスン電子、ベアリング分野で光洋精工、上海汽車工業グループなどです。
  アライアンスについては、今後も積極的に拡げていきたいと思っています。

  こうしたアライアンスを含めて、ナチビジネスを展開する上で、昨年、富山の本社工場にデモンストレーションの施設を新しくつくり変えました。

  年間1万人近くの方にお越しいただいております。
  そして、そこでの沢山のユーザーとのやりとりを通して、市場開発型という切り口に立って営業と研究開発に力を入れています。